【Amazonプライムビデオ】犬神家の一族(1976)を観た

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金田一耕助シリーズ「犬神家の一族」の映画(1976年版)を観た。

横溝正史の同名のミステリー小説が原作で、1951年に刊行されている。

現在まで、3度映画化されており、1954年版、1976年版、2006年版とがある。

一番有名なのがこの1976年版だ。

犬神家の一族といえば、作品の内容を知らなくてもスケキヨマスクくらいは知っているだろう。

なんで白マスクなの?って思うかもしれない。

映画のジャケットはこんな感じ。

いかにも堅苦しい場所に白マスクの男が平然と座っている絵がシュールだ。

当作品はを簡単に言い表すとすれば、犬神佐兵衛の残した莫大な遺産をめぐる相続争い と言える。

白マスクを被っているのは、佐兵衛の長女松子の長男である犬神佐清(すけきよ)だ。

スケキヨは、戦争に招集され復員したが、顔に大きな傷を負ったためマスクをしているという設定になっている。(ネタバレになるのでこの辺の説明でやめておくが。。。)

物語の序盤、佐兵衛の遺言の内容が明かされるが、その内容こそが連続殺人事件の原因である。

現代では考えられない複雑な遺言状で、一度聞いただけではわかりづらい。

紙に書いて整理したほうが理解が進むだろう。(物語中盤で、金田一耕助も家系図を書き写すシーンがある。)

別のサイトにて、遺言の内容が上手くまとまっていたので、内容を引用する。

1 珠世は、佐清、佐武、佐智の誰かと結婚することで全財産、全事業の相続権が発生する。誰とも結婚しなければ、その相続権を失う。

2 珠世の選んだ相手が結婚を拒否したら、拒否した者はすべての相続権を失う。3人とも珠世との結婚を拒む、あるいは全員が死亡した場合、珠世は誰と結婚してもよい。

3 珠世が相続権を失うか、珠世が死亡していた場合には、犬神家の全事業は佐清が相続する。佐武と佐智は父のポストについて佐清の事業経営を補佐する。そして、犬神家の全財産は、犬神奉公会によって公平に5等分され、5分の1ずつを佐清、佐武、佐智に、残りの5分の2を静馬に与える。そのうえで、それぞれ各分与額の20%を犬神奉公会に寄付する。

4 犬神奉公会は青沼静馬の行方の捜索をし、期限内に発見できなかったか、死亡が確認された場合は、青沼静馬が受ける全額を犬神奉公会に寄付する。

5 珠世が全相続権を失うか、珠世が死亡した場合、さらに佐清、佐武、佐智に不幸がある場合は次の通り。

家系図は犬神家の一族 – Wikipediaより引用する。

ご覧のように佐兵衛には正妻がおらず、3人の妾との間に娘が1人ずつ計3人いる。

青沼菊乃という内縁の妻もいたが、既に無くなっており、その息子の静馬も消息不明だ。

戦後直後くらいの時代では、男の嫡子である静馬が家督となり相続するのが普通だが、消息不明だ、

となると、娘3人のうちいずれか、あるいはその婿養子や孫が相続するのが普通の考え方だ。

それにも関わらず、遺言では、条件付きで珠代に相続するという内容になっている。

まるで、遺産相続争いをしてくれと言わんばかりだ。

珠世は佐清、佐武、佐智のいずれかと結婚すれば遺産を相続できる。実質的には、珠代の配偶者となるのだから、その結婚相手とその母(佐兵衛の娘3人)にも財産が転がり込むと言っても良い。また、珠世が相続権を失うか死んでいれば、佐清、佐武、佐智の3人は1/5を相続できる。

しかも、、、佐兵衛が亡くなった時点で相続人は決定していない。要するに、この後に珠代が誰を結婚相手に選ぶか、あるいは誰かが死んだら相続人が変わる可能性があるということだ。

なお、現在の民法では遺留分が認められているので、このようなあからさまに相続争いがおこるような状況にはならないだろう。民法は争いごとを回避する目的もあるので、ちゃんと考えられているんだなと痛感した。

これ以上のネタバレは、当作品を観る面白味がなくなるので控える。ぜひ観てみて欲しい。

余談だが、佐兵衛は、戦時中にケシ(アヘンの原料)によって莫大な財産を築いたらしい。しかも、買受先は日本軍。映画の作中では細かいことは書かれていないが、実際に満州では戦費調達のため軍の管理下でアヘンビジネスが横行していたという事実もあるらしい。スケキヨや静馬が、諜報員(スパイ)をしていたと匂わせるようなセリフもあった。

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