「お金儲けは悪いことですか?」
2006年6月、ニッポン放送株をめぐるインサイダー取引を行った容疑で逮捕され、有罪判決を受けた村上ファンドの村上世彰氏。出典:Amazon.co.jp
「もの言う株主」として世間を騒がせた村上世彰氏の自伝的書籍。
本人が書いているだけに多少の誇張はあるかもしれないが、当時のメディアが書いた数々のウソを知る上で有益な内容。
インサイダー取引によって逮捕されその点でばかり注目を浴びてしまったため、本来議論されるべきだったところがまったくズレてしまい、うやむやにされてしまった感がある。その点について、本人の口から詳しく知れる。
著者の個人的な経験についての描写も多いが、日本型の会社の悪い点や、株式会社はどうあるべきか?など普遍的な話題についても深く掘り下げられている。教科書的な説明ではなく、具体例をもとにわかりやすく平易な日本語で説明されている優れた書籍だと思う。
難しい概念や図があまり出てこないため、Audibleでサクっと耳で聞くには最適の書籍。
僕自身3度ほど繰り返し聞いたが、そのたびに新しい発見がある。
ちょっと面白かったところだが、著者は通産省の役人時代、エジプトに赴任している。赴任先で、小池百合子現都知事とも会っていたとのエピソード。
自分の体験談語る上で面白くするために、飾りとして話に出しただけだと思うが、小池百合子都知事は学歴詐称疑惑がかけられたり、アラビア語が堪能ではない説が流布されているので、その点もうちょっと問い詰めたいという気持ちはある(笑)
有名な人たちというのは、どこからしらでいろいろ繋がりがあるんだなぁとも思った。